GMOコインは、インターネットインフラやFXでおなじみのGMOがオープンした仮想通貨販売所です。
2017年5月のオープン前から大きな注目を集めていましたが、アップデートを重ねた現在はどんなサービスがあるのか?
この記事ではGMOコインを利用することで発生するメリット・デメリットはどんなものがあるのかを詳しく解説したいと思います。
FXや株でも大手のGMOが仮想通貨を取り扱うGMOコインをオープン
仮想通貨の販売を始めたのはつい最近なのですが、実は2016年10月にはウォレットサービスをスタートさせていたGMOコイン。
ベンチャー企業が多い仮想通貨市場では他ジャンルの大手企業が参入することは、珍しいように感じます。
これまでGMOはインフラ・広告・セキュリティなどインターネットのあらゆるサービスを展開してきました。
日本国内でもトップクラスのシェアを誇る同社はGMOクリック証券(FX取引サービス)で培った経験を仮想通貨でも生かし独自の方法で存在感を示しています。
さらにGMOコインは金融庁が新たに定めた仮想通貨交換業認定業者への登録が完了しています。
つまり大企業のグループ会社というだけでなく、きちんと国に認定されているため利用者にとっても安心して取引ができるという大きな利点を持っているのですね。
GMOコインは取引所ではなく販売所。コインチェック等との違いは?
仮想通貨を購入するためには取引所を利用するイメージがある人が大半だと思います。
しかしGMOコインには取引所が設けられておらず、販売所形式のみです。
取引所は需要と供給を合わせるマッチングサービスのような形式で、タイミングなどが合えば安く買えたり高く売れたりします。
一方販売所は、お店でなにかを買うように一定の売買形態をとっています。
そのため欲しいときにすぐ買えるのですが、価格に販売手数料が含まれているため買うときは割高に、売るときは割安になってしまうことも多々あります。
取引所によって販売形態は大きく異なるので、一覧にまとめてみました。
取引所 | ビットコイン | アルトコイン |
コインチェック | 取引所・販売所あり | 販売所のみ |
ビットフライヤー | 取引所・販売所あり | 販売所のみ |
Zaif | 取引所のみ | 取引所のみ |
ビットバンク | 取引所のみ | 取引所のみ |
それぞれこのような違いがありますね。
販売所が割高だと言っても安定供給されていることや、取引所だけだとマイナーコインが売買しにくいなどの特徴があるためデメリットだけとも言い難いのです。
さらに販売所で比較しても、GMOコインが一番手数料が低く設定されています。
手数料(スプレッド)はその時によって変わるため、明確な金額は記述できませんが他の販売所と比較した場合、平均で10%安いというデータもあります。
特にGMOコインは仮想通貨FXをメインに行っていることから、あれこれサービスを広げず合理的に営業しているという見方もできます。
使用可能なコインは何種類ある?
現在GMOコインで利用できるのは
- ・ビットコイン
- ・ビットコインキャッシュ
- ・イーサリアム
- ・ライトコイン
の4点です。
開設直後はビットコインしか買えませんでしたが、アップデートを重ねるうちに時価総額上位のアルトコインが購入できるようになりました。
4種類と少ない印象を持ちますが、仮想通貨のシェアの大半を占める通貨を取り扱っているため多くの利用者のニーズに対応していると言っていいでしょう。
基本的にはどの通貨もGMOコインが所有するものを購入する形です。
現在のペースでアルトコインの市場が成長していけば、今後リップルなど他の通貨を取り扱う可能性も多いにあると見られています。
GMOコインへの入金方法。
GMOコインへ日本円を入金する方法は他の取引所への入金方法とさほどかわりません。
仮想通貨取引所をすでに利用したことがある人には簡単にできますし、初めて利用する人にも分かりやすいようになっています。
2017年11月21日時点では、クレジットカードやコンビニ支払いに対応していないため、その点は少し不便かも…。
しかし、ペイジー支払いが利用できるのでいつでもATMやネットバンキングなどを利用して入金が可能です。
・銀行振込
銀行から入金する場合は、GMOコイントップページのメニューバー「入出金」を選択します。
提携先の楽天銀行・住信SBI銀行のどちらかの口座を持っていると便利ですし、仮想通貨取引をする上でネットバンキングの口座を持っているとなにかと重宝しますよ。
振込入金の場合は早ければ当日、遅くても翌銀行営業日に反映されます。
手数料は必要ありませんが、銀行への振込手数料がかかります。
即時入金はその時の状況にもよりますが、ほとんどの場合その場ですぐ反映されるため待つ必要はありません。
しかもGMOコインの場合は、即時入金にも手数料がかからないため個人的には即時入金が一番おすすめです。
・ペイジー
楽天銀行・住信SBI銀行以外の口座を利用する場合は、ペイジーの取引画面に誘導されます。
あとは上記の銀行振込と同じく、画面に表示される案内の通りに進めれば入金完了です。
アカウントへの反映を待ちましょう。
GMOコインの通貨購入方法
アカウントに入金したら、実際に仮想通貨を買ってみましょう!
会員ページの左にあるメニューバーから「仮想通貨売買」を選択すれば、すぐに販売画面に切り替わります。
その後は、価格を確認し任意の金額を入力すればOKです。
ちなみにページ上部のタブを選択するだけで購入する通貨を切り替えることも可能です。
詳しい値動きを確認したい場合は、右最上部にあるチャートボタンをクリックすれば現在までの相場の流れを見ることができます。
GMOコインのFXでの取引方法はとってもシンプルで分かりやすい取引
GMOコインのFXは5つの大きな特徴があります。
・365日/24時間いつでも取引可能。土日ももちろん大丈夫。
・0.01BTCからの少額取引で個人投資家でも取引しやすい。
・価格がわかりやすいBid/Askの2way表示で明瞭な取引が可能。
・追加証拠金制度がなく、スムーズな作業ができます。
・注文やロスカット、あらゆる取引手数料が全て無料!
さらに取引方法も3ステップで簡単に行えるため、FX取引は敷居が高そうだなと思っている人でも試しやすいのがポイントです。
成行注文の場合は、売るか買うかを選び→取引する量を入力→確定するだけです。
もちろん相場や価格のチェックを事前に確認する必要はありますが、前述のとおり少額での取引ができるため実際の雰囲気を掴むための訓練として最適な方法です。
慣れてきたら、新規注文画面→特殊注文設定から指値注文などを設定することができます。
なお、これらの設定はチェックを外すだけでいつでも解除可能です。
GMOコインでFXを行う際に起こるメリット
仮想通貨FXをGMOコインで行うメリットは何点かありますが、FXの取引手数料・入出金手数料が無料なことが最初に挙げられます。
手数料がかかるところで少額取引を行っても、よほどタイミングを見極めないと利益を得ることはとても難しいです。
しかしFXをやったことのない人がいきなり多額の資金を運用できるかというと、その可能性は低いですよね。
なので、GMOコインのFXへの敷居を下げた方法は窓口を広げ仮想通貨FX人口を増やすために最良と言えるかもしれません。
後述しますが、他にも高いレバレッジができたり、高品質のアプリでスピード感のあるFX取引ができたりとさすがのサービスを展開しています。
スワップ金利ってどうなってるの?
FXではおなじみのスワップ金利というフレーズですが、もちろん仮想通貨においても重要です。
元の意味から変化した部分もあるのですが簡単に説明すると、FX取引の金利のことです。
通常のFXの場合だと、中長期保有している2国間の金利の差を考えて売買すれば差額が投資家に金利が入ってくることがあります。
これをスワップ金利やスワップポイントと呼ぶのですが、仮想通貨の場合は短期間で支払いするために利用者が払う手数料のようなもので証拠金取引手数料とも呼ばれています。
GMOコインの場合、スワップ金利は0.05%と平均的な数値です。
コインチェックやザイフでは、ポジションを持った瞬間に24時間分のスワップ金利がかかりますが、GMOコインでは日本時間朝7時にポジションを持っていなければ金利は発生しません。
スマホアプリからでも取引可能
他の取引所と同じように、GMOコインでもスマホから取引できるアプリがリリースされています。
ビットレ君という名前で、モグラのようなかわいいアイコンが目印です。
このアプリはFX取引専用だけあって、高機能で使い勝手がいいことで知られています。
ブラウザからの操作だと、設定が必要だった特殊注文もアプリからなら
通常注文・成行注文・複数注文・IDF・IFDOCOなどから、タップ一つで利用できます。
チャート機能も見やすく、細かい切り替えもできるのでFX上級レベルの利用者からも太鼓判を押されています。
他の大手取引所でもFXは利用できるのですが操作性が悪かったり、そもそもアプリに対応していなかったりと難点が多くありました。
GMOコインはもともとFXでのノウハウがあるため、仮想通貨でも高い品質のサービスが提供できるのですね。
レバレッジは25倍まで。25倍のレバレッジをかける上で注意する事
レバレッジは「てこ」という意味があります。
自分の持っている金額以上の取引ができるため、うまくタイミングを掴めれば大きな利益を生むことができます。
その一方で損失が出たときの金額も大きくなってしまうため、リスクが伴うギャンブル性の高い取引方法です。万馬券のようなものですね。
会社によってかけられる倍率が異なります。
最大レバレッジは
・コインチェック 5倍
・ビットフライヤー 15倍
・ザイフ 7.77倍
となっています。
一方、GMOコインの最大レバレッジはなんと25倍!
もしうまくいけば、少額でも大きな利益を生むことができます。
GMOコインでは25倍レバレッジの場合、証拠金を維持率が85%を下回ると自動的にロスカット(強制決済)されます。
担保となる証拠金以上の損失が出ないため、利用者を守るための仕組みでもありますが、
損失が確定されるのが早まってしまうという欠点もあります。
仮想通貨、特にアルトコインは少しのニュースで乱高下するため、ハイリスクハイリターンな方法です。
倍率が大きい分予想を立てることが難しく、経験者でも失敗することが多いため、レバレッジで取引をしたい人はまずは5倍などの少ない倍率から始めるといいでしょう。
デメリット
・取引通貨が少ない
はじめの当たりでも触れましたが、GMOコインではまだまだ取り扱い可能な通貨が少ないのが現状です。
現在取り扱いのある4種類は主要なものが多く利用者が多いため、スピード感のある盛んな取引ができるのですが、初心者が付いて行きづらい面もあります。
それだけでなく、GMOコインのような大手でマイナーコインの取引ができるようになれば仮想通貨市場全体を盛り上げることができます。
・急な変更が多い
アップデートが頻繁に行われるため、短期間で変更点が多いこともデメリットのひとつでしょう。
基本的にはサービス拡大のための良い面でのアップデートが多いのですが、急にスワップ金利が引き上げられたり、エラーが起きてスプレッドが高額になったりとシステムの面ではまだ不安定です。
しかし、不具合が起きたらただちに返金をしたり、すぐに対応してくれる面もあるため、今後はどんどん使いやすくなっていくでしょう。
GMOコインの退会方法
仮想通貨取引やGMOコインの口座を解約したい場合には、まず口座残高をゼロにする必要があります。
持っている仮想通貨を販売所ですべて売却し、登録済の口座に全額出金しましょう。
その後、お問い合わせフォームから口座解約したい旨を明記して送ると運営から案内が来ます。
あとはその案内に従い手続きを行えば解約できると思います。
なぜ、思います。というあいまいな表現にしたかというと、GMOコインに詳しく明記されていないからです。
調べてみても詳しい方法は出てきませんでした、サービスが始まったばかりなのでまだ解約する人がそんなにいないのかもしれませんね。
しかし、GMOコインの公式ホームページには特別記載されておらず、よくある質問の欄にも口座解約の方法は掲載されていませんでした。
お問い合わせがあればフォームから、という案内があるのみでこれはちょっと不親切だな、と感じます。
とはいえグループ会社のGMO証券には「口座解約の問い合わせがあれば解約のための書類を送付する。」と詳しく説明されていたので、そこまで大きな相違はないでしょう。